こんにちは。mizumu326です。
【タイトル/著者】
アジフライの正しい食べ方/浅田次郎 著
【読んだ理由】
本屋で偶々、タイトルに惹かれて。
【感想】
読み始めてから短編集であることに気づいた。2020-2023年のJALの機内誌に掲載されていたものに加筆修正したものだそうだ。「アジフライの正しい食べ方」はその中の話の1つで、どんなものかと期待したが、アジフライに何をかけるか、というのがメインのお話だった。とはいえ、ソース、タルタル、醤油に続いて最後に出てきた「塩」にはおお、と思わされた。素材がいい場合は塩でそのポテンシャルを楽しむ、というのは良いですよね。
アジフライの話のほかにも色々な話があったが、以下ぽつぽつと。
・「昔はこうだった」と語りたがる手合いを「ノスタルジジイ」と呼ぶらしいとは初耳だが思わず笑ってしまった。
・著者の好きな「キッチン南海」のカツカレーは折角なので一度食べてみたいと思う。
・煙花三月、揚子に下る、とは李白の有名な漢詩。久しぶりに思い出して懐かしくなる。
・「楢山節考」の話では、そもそも楢山節というのを初めて知ったが、姨捨の話であるそうだ。昨今社会保障の文脈で老人をいつまでも延命させるべきではないのでは、みたいな意見を耳にすることもあるが、数十年前に老人に関する話が出ていたのだなということに驚いた。機会があれば読んでみたい。
・旅の話には事欠かないという著者であるが、著者のようにたくさん稼いでたくさん使う人生は面白そうだと思う!見習いたい。